Bounce

ギターだけなのに、ほとんど電子音楽にしか聞こえないというこの不思議。ポルトガルのラファエル・トラルは、ギターを電子楽器の一部のように扱うことで、とてもユニークなサウンドを生み出している。ゆらめくようなサステイン・トーンの渦は、なんとも官能的でさえもあり、それは10年以上も前の音源をコンパイルした本作でも変わらない。が、最後にいわゆる通常のギター即興も披露しているところがこの盤のポイント。 西山伸基